<小さな子どもの死という内容なので不快に思われそうな方はお読みいただかないようお願いします>
ターは、小さいころは怖いものなしで生きることが楽しくて仕方ないようで、姉から見ても眩しい存在でした。
それが、思春期、物事が少しわけるようになってきたあたりから失速して、彼の意図せぬ方向にふらふらと飛行するようになっていってしまった。
そこから亡くなるまではアップダウンはあっただろうけれど、やっぱり人生の後半はあまり楽しそうではなかったかもしれません。
赤ちゃんを育てていると、動いた、泣いた、しゃべった、寝た、うんちした、おしっこした…そんなことでみんなが喜んでくれて世界は自分を中心にしているようなわけです。
これから5年、6年はとにかく褒められることが多い生活になるでしょう。
それであれば、「5歳、6歳まででいいんじゃないか?」。
そう思ってはいけないけれど、思ってしまうんです。
親として子どもが自分より早く死ぬなんて苦しすぎるけれど、それと天秤にかけても子どもが苦しまないでほしい、ましてやターのように自分で死を選ぶなんて親としても切なすぎる状態と比べたら…5,6歳まで生きれば十分じゃないか?
慌ててその考えを追い払うのですが、その考えは子どもが笑ったときに、できることが増えて褒められているときにこそ、顔を出すんです。
でも。
「最期を自分で決められるまで生かす!そしたらあとはもうどうなっても仕方ないじゃないか」という妙な腹の据え方をすると、やっぱり普通に育てていこうと思えるのだけど。