最近、仕事が始まる前と時間があれば仕事終了後の夕方の短時間散歩が日課になった。
実家に帰ると散歩コースは中学の通学路を通ることが多い。
ターとは年齢が離れているので一緒に通ったことはないけれど、ターも私も通った通学路で、ターもこの景色を見ていたんだなあ、これを見たらどう言うかなと思いながら歩くのが、最近ちょっとした楽しみ・癒しになっている。
学校大好きだったターとは真逆で、私は中学も小学校も大嫌いで不登校気味になっていたほどだったのに、いま通学路を通るとほのぼのとしたような温かさを感じる。
ターがジムに通い出す前は、運動といえば散歩がメインだったのでたまに一緒に近所を散歩した。
夏の夜、コンビニまで歩いていってジュースを買って、
「夜のコンビニっていいよね」
「夏の夜っていいね」
そんな呑気な会話をしたことが懐かしい。
今はターは隣に見えないけれど、やっぱり実家周辺を散歩していると、ターならこう言うな、こう言っていたななんてことが自然と浮かんでくる。
人は亡くなった人の声から忘れていくというけれど、ターの声は一生忘れないと思う。
一人でいると涙しか出てこないけれど、散歩をしているときは一人でいても大丈夫だ。