2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
読むものの9割が死に関するものになったけれど、映画でもやっぱり「死」が気になってしまう。 死を扱う映画は多いけれど、とくに邦画で自死をテーマにしたものは少ないようで、「自死 映画」「自殺 映画」と検索するとすぐに「鈴木家の嘘」という映画がヒッ…
弟のことがあってAmazoを「自死」「自殺」というキーワードで検索しまくって出て来た本、「死は終わりではない」。 作者エリック・メドフスさんのことも存じ上げなかったし、「死は終わりではない」というタイトルも以前なら手には取らない本だったけれど、…
ターの幼稚園・小学校時代は自他共に認める黄金期だった。 毎日が楽しくて、未来は明るいことしかないように思っていたようだった。 それが、中学の半ばくらいから今までの真っすぐな明るさが通じなくなり、高校で長年続けていた野球に挫折すると、自分でも…
最近、仕事が始まる前と時間があれば仕事終了後の夕方の短時間散歩が日課になった。 実家に帰ると散歩コースは中学の通学路を通ることが多い。 ターとは年齢が離れているので一緒に通ったことはないけれど、ターも私も通った通学路で、ターもこの景色を見て…
「お姉ちゃん、セントジョーンズワートって効くね」 弟がそう言っていたのは、6月の両親の誕生日会の日の夜だった。 弟の部屋で話していたときに、藪から棒にセントジョーンズワートのことを話し出した。 かなり前のことだけど、私自身精神的に大変だった時…
弟が亡くなってから、とにかく寂しい。 人が亡くなったのだから寂しいのは当たり前なのだけど。 悲しむ両親の姿が寂しい。 弟のことが大好きだった飼い猫が所在なさげにいるところが寂しい。 こうならないようにとケアしていてくれた弟の友達の姿を見ること…
実は今年は2度も悲しい別れを経験している。 一度目は、3月、毎週遊びにきてくれたボランティア仲間のY田さんという70代の方。 そして二度目は、7月にこの世から旅立った弟。 私は去年の10月の後半あたりから寂しくて切なくて、イライラもしていた。 面白い…
実家の庭にあるセイヨウニンジンボク。 弟が亡くなった日も、雨の中ひときわ目立つ青い花をつけてくれた。 一度8月に花も終わったのだけど、9月に入り涼しくなってからまた花をつけてくれている。 「これまでは年に1度だけの花だと思っていたのに不思議だね…
庭の手入れついでの植物撮影会、続きです。 ムクゲ。 韓国名は「ケナリ」。 この花を見ると、「ケナリも花、サクラも花」という本を書き、35歳で自死された鷺沢萠さんを思い出していたけれど、弟もそっち側に行ってしまったなんて、やっぱりまだ信じられませ…
両親と私で庭の手入れ。 いつも愚痴っぽくて湿っぽい話が多いので、今日は少し爽やかに植物画像も撮影してみましたので、よろしければご覧ください。 ターは庭の手入れなんてほとんど興味がなく、数カ月前に珍しく草取りの手伝いをしたときに、父に対して 「…
弟がいなくなってから読む本は死に関するものが9割以上になったし、動画の好みも変わった。これまではときどき読んだり聞いたりしていた瀬戸内寂聴さんは「逆縁はただただ一緒に涙を流すしかないですよ」、江原啓之さんは「自死した人の魂は苦しいまま」とい…
ターがいなくなって2カ月半。 最初の1カ月は、「こんなことが起こっていいはずがない、ターは戻ってくる」と思っていた。 火葬されて葬儀をしても、本気でそう思っていた。 でも、2カ月を過ぎたあたりから、ターは違う世界に行ったんだと認め出した。私も、…
弟を亡くして以来、「夜と霧」のような希望と生のことから、「ダンナ様は幽霊」のようなスピリチュアル系まで、貪るように読んでいる。 とあるスピリチュアルな本の中に、「故人に語り掛けるときは声に出さないと伝わらない」という言葉があり、それ以来、と…
先日、「ミニマリストの弊害」に大事な写真をうっかり捨ててしまったと書いたのですが、なんと、現像したものが出てきました! データはもちろん復活しなかったけれど、以前私が結婚して家を出る前に母にアルバムをつくって渡そうとしたその中に、件の「日常…
月命日から2カ月が過ぎて、少しだけだけど私も家族も弟がいないことを認め始めました。 キュブラーロスの死の受容5段階の最終段階「受容」に到達したのかなと思いつつ、「なんで弟が自死しなきゃいけなかったの!?」「自分がこうしていたら!」という怒りや…
最近病んだようにツイッターの画面を開いてしまう。 自死遺族、とくに兄弟姉妹を亡くした方につながりたいのに現実ではつながれなくて、行きついた先がツイッターだった。 「ネットなんて嘘っぱちの世界、気にするだけムダだよ」なんてターに話したこともあ…
祭壇を片付け、しばらくターの額物に入った笑顔の写真だけは床の間に飾っておいたのだけど、今日、それもしまい込んだ。 ちょっと視線を外すと目が合ったような気になって余計に寂しくなっていたあの笑顔の写真。 写真がなくなったことはそれはそれで寂しい…
「筋トレはやっただけ効果が見えるから好き!」 そんなことを言っていたのは、亡くなる1か月前の6月くらいだっただろうか。 今年に入ってからターはやたらと筋トレをするようになり、プロテインをがぶ飲みしていた。 ひどいときには、玉子の白身だけでつくっ…
ターのできなかったことというと思い浮かぶのは「掃除」! とにかく片付けができなかった。 姉の私はミニマリストどころか必要なモノすらもない感じなのに、モノをため込む気質の母に似たのか、ターはとにかく片付けができずムダが多かったです。 片づけられ…
哀しい哉(かな) 哀しい哉(かな) 哀れが中の哀れなり 悲しい哉 悲しい哉 悲しみが中の悲しみなり 哀しい哉 哀しい哉 復(また)哀しい哉 悲しい哉 悲しい哉 重ねて悲しい哉 “亡弟子智泉が為の達嚫(たっしん)の文” 空海が、37歳という若さで亡くなった甥…
49日になったけれど、母の気持ちが整理できないということで納骨も法要も何もしなかった。 けれど、さすがにもう家にある祭壇を片付けて、写真や思い出の品はお仏壇に移動させた。 我が家では仏壇へのお参りが毎日の日課になっている。 「おじいちゃん、おば…
心療内科・精神科に行くと日本人の半分くらいは「対人恐怖症」と言われることが多いというし、とりあえず「うつ病」とされることも多いという。 私は「なんでも病気にすりゃいいってもんじゃないでしょ」と思ってしまっていたけれども、弟のことは調べるにつ…
先日「誰か弟の話を聞いていたら結果は変わっていたかもしれない」と思ったのだけど、そう言えば、今思い返せばあれが弟からの助けてサインだったのかなということがあった。 どちらも亡くなる数日前のこと。 母が物置で作業していたときに 「僕のいい所って…
久々に実家で数週間滞在してみて思ったこと。 家族みんな仲がいいし、料理もすべて手作り。 …なんだけど、会話が少ない。 私は月1回しか帰らないのでみんな特別感をもって話しかけてくれる。 けれど、こうして数週間滞在して自分がいることを日常化してみる…
弟の携帯会社の手続きをしたときには「大変なところお手続きありがとうございます」といった言葉をいただいた。火葬場では係の方が、泣き通しだった私を「お姉ちゃん、がんばって」という言葉で励ましてくれた。家に駆けつけたときのタクシーの運転手さんは…
弟の部屋を整理していたら、ノートの最後のページに「遺書」と書かれたものが出てきた。 昔、もう5年くらい前にも自殺をしようとしていたので、多分その時に書いたものだろう。 「なんでもさせてもらえてよい出会いもたくさんあった。感謝しなければいけない…
年齢は離れているけれど、仲の良いご近所さんがいる。 お茶しにいったり、ランチしては他愛もない話をしたり最近の小さな悩みについて語るような友達だ。 そんなKさんと先月お茶をしようと話していたけれど、予定していたその日は弟の葬儀になってしまった。…
弟の自死で、家族が変わってしまった。 表向きは変わらないけれど、みんな必死で踏ん張っている。 仕事に出ている母は、家で一人で留守番をしてくれている父が後を追ってしまうのではないかと毎日急いで帰宅しているそうだ。 少し離れたところに暮らしている…
弟が使ったロープ。 亡くなる前日に、ホームセンターで買ってきたものらしく、必要な長さだけ切って、残りは足元にぐるぐると丸められていた。 「あのロープは、早めに母の目に留まらないように捨ててしまわないと」と思いながら、「でも、ここに何かターの…
雑貨屋さんで、久しぶりにちょっとワクワクしながらレターセットや細々とした日用品を選んでるとき、突然きてしまった。 「ターが、ターが死んじゃった…どうしよう、どうしよー!?」 という、あのときの母の声。 直後から心臓がドクドクして胃の辺りまで振…