この冬最初の雪が降った。
雪国に住んでいる大人は雪なんて面白くもなんともないと言うけれど、私は雪が降るとちょっと嬉しくなる。
暖かい家や年末年始の楽しみを知っているから、灰色の空すらわくわくの材料になる。
ターと歩いて初詣に行ったこととか、小さい頃そり遊びをしたこととか、こたつにあたりながら私が仕事をしていたらターが「ウミガメのスープ」の話をしつこくしてきたこととか、私がお節を作る横でターが論文を書いていたこととか、忘年会のコースでデザートがないと文句を言うターを笑いながらたしなめたこととか。
ターは寒がりだったこともあって、よくこたつにいた。
冬はターと近くにいる時間が多かった気がする。
今は姿は見えないけれど、やっぱりこたつでゴロゴロしているんだろうなと思っている。