弟が亡くなったとき、救急車もパトカーも来たのでご近所の皆さんはどうしたかと少し騒然としていたらしい。
亡くなった当日のお通夜の前の日には、ごく近いご近所さん数組が弔問に来てくださった。
出棺のときには、家の前から見送ってくれた。
いつも明るく笑顔しか見たことがないご近所のSさんご夫妻のいまにも泣きそうなくしゃくしゃの顔が忘れられない。
たくさんのご近所さんが葬儀にもいらしてくれた。
お葬式が終わったあとご挨拶にうかがったときには、一緒になって泣いてくれた。
自分で死んでしまったことも話した。
「苦しかったんだねえ、いい子だったもんねえ」
「雪かきをしていたときには、”こんな時は親孝行のチャンスなんで”と言っていていい子だなあと思ったのよ」
と、共感してくれた。
しばらくしてご近所さんたちに会うと、みんな悼むようなまなざしを向けてくれて、そして、にっこり笑ってくれる。
「暑いですね」
そんな挨拶の節々にも、ターのことを想いを込めてくれているのが分かる。
自死ということを隠すことなく伝えられて、そして一緒に悲しんでくれるご近所の皆様には感謝しかない。
本当にありがとうございます。