父親と、弟の住民票や戸籍謄本などの書類を取りに市役所へ。
運動もかねて歩いていったのだけど、途中父が転んでしまい、手から流血。
「ちょっと急ごうとしたら足が上がらなかった」らしい。
数年前に、横断歩道で慌てて転んでしまい、顎から着地したこともあったことを思うと、今回は手だっただけまだマシなのかもしれない。
その後に郵便局にも寄ったのだけど、車の往来が激しく、信号機のないところを渡らないといけなかったときには、思わず私が父を庇うようにして、父に先に横断してもらっていた。
車の運転もできない、家の事業についてもよく知らない自分が、いつの間にか親を守る立場になっていた。
その後、私は仕事のために先に家に向かって歩いた。
急ぎ足で歩いていたので、父は後ろからついてくるような恰好になり、ちらちらと様子を見ていたけれども、こちらを見ることもなく、楽しそうに自分のペースで歩いている。
私が曲がり角に立ったときに振り向いたら、父は大きく両手を振ってくれていた。
気にしてないようで、ずっと気にかけてくれるもの、それが親なんだなあと思ったら泣けてきて、涙を流しながら一人で歩いた。
ターのことも、直接心配しているとは言わなくても、いつもじっと見ていなくても、気にかけてくれていたはずだ。
そんな有難い親がいたんだよ、ター。
一緒に親の面倒を見る普通の人生を、祖父母、親の順番で亡くなっていくという自然の生き方を一緒に歩みたかったよ。