帰省の楽しみは、両親がつくってくれた「おうちごはん」を食べることと、猫たちに会うこと。
そして何より、ターと話すことだった。
最近ネットで見た面白い情報やニュースへのそれぞれの見解を話すといった他愛もないことだけど、ターの新鮮なセンスが大好きで、私にとってオットよりもどの友達よりも素に帰れて涙が出るほど笑える時だった。
といってもお互い仕事をもつ社会人なので、会話らしき会話ができないときもあったけれど、「まあまた次会った時話そう」「後でLINEでもしとくか」と思って満ち足りた気持ちで家を後にしていた。
家も地域も全部が思い出に結びついてしまっているので、実家に帰りたくないなんていう気持ちも出てきてしまう。
そして実家から戻ってくるときはひたすら寂しくて、帰ってこないターを待つ両親の気持ちを考えてしまうと、涙が止まらなくなる。
だからこの日、オットが迎えに来て、両親と食事をして、そのまま私と一緒に帰ってくれたことがどんなに救われたことか。
母も久々にご飯をたくさん炊き、いつもの倍くらいの量を料理して、それが気持ちよいスピードで減っていくのがとてもうれしそうだった。
この日も帰りの車の中ではぼろぼろと涙していたけれど、オットが手を握って笑わせようとしてくれたことが嬉しかった。
ターのことは残念でならないけれど、このオットがいてくれて心から良かったと感謝している。