「自殺で遺された人たちのサポートガイド」という本を読みました。
ずっと気にはなっていたけれど、これまで手あたり次第この手の本を買っていて、それなのにあまり救われなかったし、アメリカの方が書かれた本なので、日本人の私に馴染むかな~と思って迷っていた本でしたが。
読んでみて、「もっと早く読めばよかった」と思える素晴らしい内容でした。
まだ、ざっくりとしか読んでないのですが…
この本にあった家族のひとつは私たちのことではないかと思うほどでした。
さらに、翻訳者の柳沢圭子さんは大学の大先輩で(もちろん学科も年代も違うので面識はありませんが)運命を感じるほどでした。。。
何度もなんどもあのときの報せを聞いたときのことを思い出してしまうこと、自責の念、後悔、亡くなった人への思い、家族への思い、支えてくれる友人への思い、去っていった友人や知人への怒りや寂しさ、それから認めたくないけれど、自分の中にある羞恥心、差別意識…
そんな状況や心理描写が細かく丁寧に書かれています。
そして、共感や対話の大切さが強調されており、自分は一人じゃないと思わせてくれる内容でした。
実は、この本は中古で買ってしまいました。(作者さん、翻訳者さん、ごめんなさい!)
だから、仕方ないのですが線引きがしてあったのです。
通常、線の引かれた本なんて気持ち悪いというか読みづらいなと思ってしまうのですが、今回ばかりは違いました。
きっと、この線を引いた方も、ご家族とか近しい方が自死されて悩んでいて手に取ったんだろうなと思えてきて、今回ばかりは逆に線引きされていてよかったと思えるほどでした。
私には、有難いことに親しくしている友人に家族を自死で亡くされている方がいます。
でも、24時間一緒にいるわけではないし、いつだって心の内を聞いてもらうわけにはいかないのですよね。
そんな大切な友人と会えないときにも、話せないことがあるとき。
だめだと全部投げ出したくなるとき。
この本を開けばいつでも心の杖がある、そんな本だなと思いました。
自死遺族の方は100人いれば100通りの背景が、思いがあるのだろうけれど、そのどなたをもきっと支えてくれると思います。