2時間くらいで一気に読んでしまいました。
ずっと気になっていた、お天気キャスター倉嶋厚さんの「やまない雨はない」。
救われそうなタイトルには惹かれていましたが、奥さんの病死とうつ病ということでちょっと違うかなと遠巻きに見ていました。
が、読み始めたら、最愛の人を亡くすという意味では同じなのですよね。
亡くなった奥様への思いや、死にたいと思うようになった心理描写、うつ病にかかられた患者さんとしての倉嶋さんの生の声が見えて、引き込まれていました。
ちらっとしか出てこなかったのですが、倉嶋さんは3番目のお兄様が自死されていたという点にも共感しました。
不思議なもんです、自死遺族でいらしたということだけで、その方をすごく近くに感じてしまいます。
それにしても、専門家って素敵ですね。
グリーフケアとは一見なんのかかわりもなさそうに見えることでも、深く調べたり知ったりすることで自然の摂理に気づき、そこから人を亡くすことも自然の一部と思うことで、救われることがあるんじゃないかなということを思いました。
案外、グリーフケアについて探るのじゃなくて、自分の専門を深めていくことが結果としてグリーフケアの早道なのかもしれません。
とくに専門のない私には、倉嶋さんのような専門家の書いたものを通してしか追体験できないので、せめていいなと思ったことをこうやって届けられたらいいなと思います。