「テレフォン人生相談」というラジオ番組が好きで、たまに仕事をしながら聞いている。
先日聞いたのは「借金グセが治らない息子」のお母さんからのお悩みだった。
パチンコから抜け出せず、遂には会社のお金に手を付けて解雇されてしまったそうだ。
息子さんには支払い能力がないので会社からの着服金を親が支払わないといけないそうで、今後息子にどう接していったらよいかをたずねるお母さんに対しての回答が素晴らしかった。
要約すると、
「まず借金をやめさせようというより、パチンコにハマるのはなぜかを見ていますか?きっと息子さんは現実と向き合えないからです。
パチンコをしているときは現実を忘れていられるからです。
借金をやめさせたいなら、問題の根本を見ないといけません」
とのこと。
なぜを繰り返して、問題の本質を探っていく…トヨタの「7つのWHY」みたいだなと思った。
恥ずかしながら、ターも借金を繰り返すというほどではなくても何度かしてしまっていた。
そして、自死の原因ははっきりしないけれど、借金も要因の一つだったと思う。
ターの場合は買い物依存気味ゆえの借金だった。
それに対して私たち家族は問題の根本を見ることができていただろうか?
…いや、全然できていなかった。
「借金なんて利息を払わないといけないから損だよ」
「借金だけはしちゃいけない」
「ご先祖様に謝ってきなさい」
そんなことは言ったけれど、なぜ借金をしているのか、そしてどうして買い物をせずにはいられないのかに向き合うことができなかった。
借金を繰り返していれば、嫌でも問題に真正面から向かい合っただろうけれど、2~3度だからいずれ直るだろうと思って甘く見てしまった。
ターが生きてたら「テレフォン人生相談」も身になったかもしれないけれど、今はもうあまり参考にはならないかな。
でも、「みんな色々悩みあるもんだな」と思いたいがために、また聞いてしまう。