わたしの家族

私の家族は両親と私、弟の4人家族です。2020年7月、弟が自ら命を絶ち3人になってしまいました。予想だにしなかった形の3人です。「両親よりも先に死んではいけないよね」と兄弟で決めていたことなのに…。私自身の気持ちの整理のために、そして自殺を考える方や自殺遺族様の小さな光になればと思い、このブログを始めました。

救い

なーんだ、よかった

最近連続でターが夢に出てきてくれる。 場所はどっかの蕎麦屋?みたいなところでテーブルを挟んで話し合っていたり、見たこともない家だったり実家のこたつだったりと色々で、自分はターがもう死んでしまったということを理解しているからこそ、あの話はどう…

「またちゃんと話すね」

今朝、久しぶりにいい気持ちで目が覚めた。 ターが夢に出てくること自体久しぶりだったし、ちゃんと会話できたのも嬉しかった。 体型からするとさほど太ってなかったので30歳前後のターかな。 そんなターがどこかの家の中で壁を背にして、その近くには私と多…

瞬発力

母とバスに乗ったとき、ばったり母の元同僚に会った。 私は会話に入らずに後ろの席から二人の会話を聞いていたのだけど、しばし沈黙の後、母が「息子が亡くなってね」と言っているのが聞こえた。 「え!…私の電話番号知ってるよね?電話ちょうだい」 その方…

ふざけるなバカヤロー

ターの一番の仲良しとも言える女性の同級生Sさんと、中学時代の仲良し2人の3人が、色紙を持って来てくれた。 クラスメイトたちからの言葉だけじゃなくて、当時の担任の先生からも長いメッセージをいただいた。 どれも心が溢れていたのだけど、一番目をひいた…

オット

ターがいなくなって自分のことしか考えられなくなり、自分と同じように悲しんでくれない夫のことを腹立たしく思っていた。 そんなトゲトゲした気持ちが根っこにある状態で聞いたのが悪かったのかもしれないけれど、「家族を失う辛さって分からない?」と聞い…

ビジュアル共有者

ターが好きだった花輪和一さんの「刑務所の中」を読み返している。 「甘いものを濃い紅茶を飲みながら一日かけて食べたい」とか、「春雨がたくさん入っているからビューだよ」という表現とか、作業所で回収役をしている人の口癖の「それじゃ様」のこととか… …

シンパシーカード

すみません、今日のブログはただの愚痴になりますので、苦手な方はスルーください(あれ?いつも?) 久々の友人から私にLINEが来たと思ったら、実務的な連絡^^; しかも、情報を教えたら連絡ナシ…うーん、ドライだ! 身内を亡くした人、さらには自死で亡…

救われた本「別れに苦しむ、あなたへ」

「別れに苦しむあなたへ」。 著者は「ゲイの精神科医トニー」さん。 彼との出会いはTwitterで、表示され、その方の一言ひとことが気になり、葬儀屋Youtuberさんの投稿でも紹介されていた。 今年2020年の7月に発売という弟の死に合わせたかのようなタイミング…

救われた本「死は終わりではない」

弟のことがあってAmazoを「自死」「自殺」というキーワードで検索しまくって出て来た本、「死は終わりではない」。 作者エリック・メドフスさんのことも存じ上げなかったし、「死は終わりではない」というタイトルも以前なら手には取らない本だったけれど、…

散歩

最近、仕事が始まる前と時間があれば仕事終了後の夕方の短時間散歩が日課になった。 実家に帰ると散歩コースは中学の通学路を通ることが多い。 ターとは年齢が離れているので一緒に通ったことはないけれど、ターも私も通った通学路で、ターもこの景色を見て…

庭の風景2

庭の手入れついでの植物撮影会、続きです。 ムクゲ。 韓国名は「ケナリ」。 この花を見ると、「ケナリも花、サクラも花」という本を書き、35歳で自死された鷺沢萠さんを思い出していたけれど、弟もそっち側に行ってしまったなんて、やっぱりまだ信じられませ…

二度咲く

実家の庭にあるセイヨウニンジンボク。 弟が亡くなった日も、雨の中ひときわ目立つ青い花をつけてくれた。 一度8月に花も終わったのだけど、9月に入り涼しくなってからまた花をつけてくれている。 「これまでは年に1度だけの花だと思っていたのに不思議だね…

庭の風景1

両親と私で庭の手入れ。 いつも愚痴っぽくて湿っぽい話が多いので、今日は少し爽やかに植物画像も撮影してみましたので、よろしければご覧ください。 ターは庭の手入れなんてほとんど興味がなく、数カ月前に珍しく草取りの手伝いをしたときに、父に対して 「…

You tube

弟がいなくなってから読む本は死に関するものが9割以上になったし、動画の好みも変わった。これまではときどき読んだり聞いたりしていた瀬戸内寂聴さんは「逆縁はただただ一緒に涙を流すしかないですよ」、江原啓之さんは「自死した人の魂は苦しいまま」とい…

受容

ターがいなくなって2カ月半。 最初の1カ月は、「こんなことが起こっていいはずがない、ターは戻ってくる」と思っていた。 火葬されて葬儀をしても、本気でそう思っていた。 でも、2カ月を過ぎたあたりから、ターは違う世界に行ったんだと認め出した。私も、…

奇跡!

先日、「ミニマリストの弊害」に大事な写真をうっかり捨ててしまったと書いたのですが、なんと、現像したものが出てきました! データはもちろん復活しなかったけれど、以前私が結婚して家を出る前に母にアルバムをつくって渡そうとしたその中に、件の「日常…

ツイッター

最近病んだようにツイッターの画面を開いてしまう。 自死遺族、とくに兄弟姉妹を亡くした方につながりたいのに現実ではつながれなくて、行きついた先がツイッターだった。 「ネットなんて嘘っぱちの世界、気にするだけムダだよ」なんてターに話したこともあ…

空海

哀しい哉(かな) 哀しい哉(かな) 哀れが中の哀れなり 悲しい哉 悲しい哉 悲しみが中の悲しみなり 哀しい哉 哀しい哉 復(また)哀しい哉 悲しい哉 悲しい哉 重ねて悲しい哉 “亡弟子智泉が為の達嚫(たっしん)の文” 空海が、37歳という若さで亡くなった甥…

昔の遺書

弟の部屋を整理していたら、ノートの最後のページに「遺書」と書かれたものが出てきた。 昔、もう5年くらい前にも自殺をしようとしていたので、多分その時に書いたものだろう。 「なんでもさせてもらえてよい出会いもたくさんあった。感謝しなければいけない…

遠い人

弟の携帯会社の手続きをしたときには「大変なところお手続きありがとうございます」といった言葉をいただいた。火葬場では係の方が、泣き通しだった私を「お姉ちゃん、がんばって」という言葉で励ましてくれた。家に駆けつけたときのタクシーの運転手さんは…

セルフレスキュー

雑貨屋さんで、久しぶりにちょっとワクワクしながらレターセットや細々とした日用品を選んでるとき、突然きてしまった。 「ターが、ターが死んじゃった…どうしよう、どうしよー!?」 という、あのときの母の声。 直後から心臓がドクドクして胃の辺りまで振…

”分かった風”に生きない

申し訳ないけれど、弟の自死については自分の夫は全然頼れなかったし、良き理解者ともなってはくれなかった。 もちろん慰めようと、連れ出してくれたり、家事をやってくれたりという気遣いは有難かったけれど、家族みんな長寿で親族や友人に自殺者もいないと…

善い人たち

ターが亡くなったと聞き、真っ先に駆けつけてくれたのは職場の上司の方たちだった。 一社員のために、会社の重役の方まで、葬儀やお盆のときにいらしてくださった。 ターの野球仲間。 皆で連絡を回し合ったけれど、途中号泣していまいお互いに何を言っている…

皆様への感謝

ずっとつらつらと独り言のような、しかもあまり気持ちの貼れないような内容を書いてるにもかかわらず、このブログを見てくださっている皆様、ありがとうございます。 ターがいた35年間。 ターという人間がいたこと。 私たち家族のこと。 名もなき一般人のこ…

ご近所さんへの感謝

弟が亡くなったとき、救急車もパトカーも来たのでご近所の皆さんはどうしたかと少し騒然としていたらしい。 亡くなった当日のお通夜の前の日には、ごく近いご近所さん数組が弔問に来てくださった。 出棺のときには、家の前から見送ってくれた。 いつも明るく…

ひとつの歴史

ターの亡くなる数カ月前、40年以上地元にあったスーパーが閉店した。 「お姉ちゃん、ヨーカドーすごいことになってる!こんなにこの辺人いるんだねえ!」 閉店する日、そのスーパーを通りすがったターは、興奮気味に電話をくれたっけ。 家族の中にいると、タ…

弟の名言

ターは、人を見る目に長けていた。 自分のことはさておき、癖とか口癖をしっかり見ていた。 お母さんのことは「せわしない警察犬みたい」。 一生懸命動くんだけど得るものが少ないと言ってみんなで笑ってた。 お父さんのことは、「星の王子様が好きな口の悪…

遺体から直感したこと

亡くなってきれいに服を着せられ、死に化粧をして穏やかな表情のターの姿を見たときには「あ、きっと一番いい時期に戻ったんだな」と感じた。 首つり(縊死とも言うらしい)で亡くなった人の姿はひどいものだと聞いたことがあったけれど、ターは目が飛び出る…

おぼっちゃまくん

「おぼっちゃまくん」という小林よしのりさんの漫画。 下ネタが多いので親としては見せたくなかったかもしれない系かもしれないが、弟も私も下品だなあと思いつつどたばた動くちゃまのアニメから目が離せず、つまり結構好きだった。 成人してからは「ゴーマ…

SNSの中の知らない弟

弟はツイッターやFB、インスタなどSNSというSNSをほぼ網羅していて、亡くなるときにもそれらを削除していなかったので、この連休中に読み返した。 こんなことをしてももう帰ってこないし、あまり健全な時間を過ごしてるとは思えないけれど、でも、弟の考え・…